楽しきかな陳腐化の日々

考えてみれば30年以上カメラをいじってきているのだが、今ほどカメラ本体の移り変わりの激しいときはない。当然、デジカメのせいである。デジカメは買ってもすぐにより性能のよいものが、より安く出てくるので困ったもんだ、と不満めいた声もある。だけれども、そのおかげで、わくわくとめくるめく楽しい日々があるのも事実だ。そんなに新しいものを買う訳じゃないけどね。見ているだけで楽しいではありませんか。
1970年代にAE化で大きな進歩があり、1980年代はオートフォーカス、そしてそれ以降デジカメまでは乱暴に言ってしまえば特に大きな変化無し。
10年ぐらい前の普通のフィルムを使うカメラの時代が、ハードウェアの進歩のみに限って言うと、どれだけ退屈だったかを思い起こすと、まだまだ枯れていないデジカメの進歩の日々は、まるで熱帯多雨林に立ち入って、次々と目新しい植物を見つける時のように楽しい。