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最新図鑑 熱帯魚アトラス

最新図鑑 熱帯魚アトラス

全ページカラーで適度な大きさと適度な詳しさ。
熱帯魚飼育に入れ込んでいた、かつての情熱がよみがえりそうで、ヤバイ本だ。
30数年の時の流れは大きくて、以前は見たこともないような種も多いし、分類学的な位置づけも結構かわっていたりで、驚きも多い。
コリドラスという、水底で餌を食べる三角頭のナマズの一派がいる。30年前には、せいぜい2,3種のみが店頭で扱われていたが、この本には2,30種掲載されている(家に帰って数えてみたら、実は70種近くも掲載されていた!)。中でも驚きは、体長2センチしかなく、しかも、浮遊性の強い種があるということだ。身なりも軽そうで、カラシン科の●×テトラといった類の種と見間違えそうだ。
ベタといえば、東南アジアの闘魚。様々な派手な色彩の品種が、以前から色々とあった。しかし、驚いたのは、ベタという名前。これは俗名ではなくて属名なのである。異なった種小名を持つベタ属の別種もいくつか紹介されていて、これも興味深い。
エンゼルフィッシュもいろいろな色彩のものが売られているけれども、1種を品種改良したのかと思っていたら、そっくりな姿形をした複数の生物種があるのである。
とまあ、こういった、小さな驚きに満ちあふれた本なのである。