EF 24-105mm F4L IS

久しぶりにレンズネタを。
常用レンズとして使いやすい焦点距離範囲にイメージスタビライザー。F値は欲張らずに4.0通しであることから、適度な大きさ(といっても、小さくはないけれど)。フィールド常用レンズとして最適と思えるスペックだ。
確かに、強力なISと安定した描写で、野外の諸々を描写しきってくれる。ノイズの少ない最近のカメラ本体の性能に頼ってISOを800位にあげ、更にISを効かせれば、光条件の悪いフィールドで、手持ちでもかなり絞ることが出来るし、解放近くからでもシャープな描写だ。
この様に書くと優等生的万能レンズのように思えるが、そうでもなくて、癖もある。それはボケ味だ。このレンズは奇妙なハローを起こすとかで回収騒ぎになったものだが、ハロー対策が行われたものでも、アウトフォーカス状態の点光源は不思議な形のボケとなる。例えば以下のごとし。


ズームレンズは素直でないボケを見せることが多かったが、最近はずいぶん良くなってきた。レンズメーカーの廉価版高倍率ズームでも驚くほどボケが素直になってきている。その様な状況にあって、このボケには驚かされた。輪郭が柔らかい理想的なボケではなくて、強烈なリングボケだ。更に、上の写真ではボケの中心部にも何重にもリングがある(アップしたものでは少しわかりにくいけど)。最近のレンズではあんまり見ない描写だよ。
とはいうものの、まあ、レンズも人と同じで完璧なものがあるわけでなし、いいところを見てつきあってゆくとしよう。強力なISとシャープな描写には十分満足している。