EF 135mm F2 L

 大変評価の高いレンズだが、その通りである。すべての絞り、すべての撮影距離において、最高の描写をする欠点のないレンズ。ところが、それでは定番レンズとしてよく使っているかというと、そうではないのよね。フィールドでは被写体までの距離が物理的に自由にとれないことが多いし、また、自由に移動できそうでも、時間的な制約で、そんなにこだわれないことが多い。そういう状況の中では、持ち運ぶレンズはズームレンズ2本、マクロレンズ1, 2本という事になってしまう。普段は広角ズームあるいは標準ズームを装着して歩き、興味深いものがあったときに50mm、あるいは100mmマクロに付け替えるというパターンが多い。望遠側はというと、少し前に完璧ではないと書いた70-200mmズームなどですませてしまう。完璧ではないとはいえ、中〜遠距離の被写体はちゃんと写るからね。
 というわけで、この宝石のような(写りも良いけどルックスも良い)完璧なレンズは、なかなか活躍の場がないのです。ただ、時間的に余裕のある休日などに、あえてズームレンズを使わずに、このレンズ1本だけを使うことが年に1,2度あります。そういうときは不便だけど、実にすがすがしい良い気分になる。