ポリネーションの起源?

生物を利用した送粉は過去1億年の間に、被子植物の進化と共に爆発的に進んだ。では、それより前はどうだったのか。裸子植物では風媒が多いが、グネツムやソテツの一部の種のように虫媒のものもある。ソテツのシステムはかなり複雑である。陸上植物の受精に他の生物がポジティブな影響を与えるのはこのあたりまでかと思っていたら、それよりもずっと以前、コケ植物の胞子を介した繁殖にも生物の存在が正の影響を与えているらしい。
Cronberg et al. (2006) Microarthropods Mediate Sperm Transfer in Mosses.
Science 313: 1255.
小さな容器の中にコケの雄株と雌株を離して置いておく。小動物(ダニなどの節足動物)をシャーレの中に入れると、雄から雌への精子の移動が促進されて繁殖成功が上がったというものだ。