サイモン・レビン受賞講演

今年の京都賞はレビンに贈られた。これまで、ハミルトンやメイナードスミスといった面々が受賞している。今年も行ってきました受賞講演に。
最近興味を持って進めている研究が社会規範がいかに維持されるかという事だそうだ。レビンがなぜそのようなことをしているのか。ヒトは生態系を維持するのに好ましい行動が頭ではわかっていても、かならずしも、そのように振る舞うとは限らない。それで、人が社会規範を維持するのはどういう事なのか、どういうときにそれが達成されるのか、ある人が有益な情報をもっていたとして(例えばどのようにすれば自然環境が良好に保てるのか等の)、どのようなときに集団はそれを受け入れるのか、ということに興味を持つようになったのだとという。
現在すでに、Couzin ID, Krause J, Franks NR, Levin SA (2005) Leadership by numbers. Nature 433: 513-516.という業績がでている。これは、集団のごく一部の個体のみが有益な情報もっている時に、どのように他の個体にその情報が伝わり、集団として適切な行動がとれるかというリーダーシップと意志決定のメカニズムを考察したもの。