インパクトファクター

ある雑誌に掲載された論文が、どれだけ頻繁に引用されたかを示す目安となるインパクトファクターは、雑誌の格付けを示すだけでなく、その値の高い雑誌に掲載論文を持つ研究者の格付けにも関わってくる重要な値である。雑誌の編集者はこの値をいかに高くするかについて思いを巡らせている。今日、Trends in Ecology and Evolutionを流し読みしていたら、インパクトファクターを上げるために、論文の著者に対して、査読中、あるいは論文受理の前に、当該雑誌に掲載されている論文を引用することを要求する編集者がいて、ゆゆしき問題だという文章が載っていた。そこまでやるか?と言う気がするが、確かに安易で効果的な方法かもね。著者が誇りをすてて、Yesといえば、雑誌のインパクトファクターは上がるし、また、著者にとってもより高いインパクトファクターの雑誌に論文が掲載されるわけで、誰も損はしないのだよな。変に流行したりして。ちなみに、その文章の後にはTrends in Ecology and Evolutionではそのようなことは行っていないという編集部からの短いコメントもしっかり載っていて、ちょっと笑ってしまった。