藤原新也

写真が好きで、本屋では2割ぐらいの時間を写真集の前で過ごすのだが、きれいに撮れすぎている写真集って、「はあ、それで?ご苦労様」って感じで、なんだかむなしくなってしまう。そうでない写真集を出している作家の一人が藤原新也。その、新也様が、エプソンレンジファインダーデジカメで撮った写真をもとに、新宿の三井ビルにて「フェルナンド・ペソアの午後」なる写真展が開かれている。新也様いわく、「このカメラはスキャナを作っているメーカーのものらしく、画像処理にすぐれており、特に暗部が潰れるかどうかという辺りに粘りがあり、そういったところの階調が残される。これは写真家にとっては非常に重要な事である(まあ、こんな内容の事を、どこかで言っておられたのです)」。デジカメの画質については普段から多大な興味を持っている上に、尊敬する写真家、それも、デジカメの画質といったオタク的な話題には興味を持たないようなお方がそう言う写真って、一体どんなんだろう、興味津々とならざるをえません。会議出席のために山手線界隈にまでたどり着いたのが、ちょうど昼時。食事を急げば小一時間の余裕がある、ということで行ってみました写真展。で、感想:写真の横に信也様一流の文章があれば、もっと楽しめただろうに!